かくかくしかじか

 

かくかくしかじか 1

かくかくしかじか 1

 

先日NHKで放送された「漫勉」の東村アキコさんの回を見て、あーこの漫画読みたい!と思いながら買えていなかったのですが、昨日1巻と2巻を買って、そして今日3巻~5巻を買いました。ひっさしぶりの漫画のいっき買いです。でも読むのはがっつり読もうとするとすごくズシンときたので、ざーっと最後まで読んであとで何度も読み返す方法で読みました。ページをめくるスピードが先を知りたいスピードに追い付いてこなくって、がーっと読んだともいえるかもしれないです。最終巻の5巻はとあるショッピングモールの屋上庭園の日影で読んで、思わずその場で泣いてしまって、あわてて本を閉じました。

お話は、東村さんと絵画教室の日高先生のお話です。そして東村さんのまんが道でもあります。東村さんのまんが道の奥底にずーっとずーっと並走していた日高先生との日々が描かれています。

東村さんと私は同年代なので、もー、出てくる漫画が懐かしくって懐かしくって、わたしは「りぼん」のあと「花とゆめ」に流れた人間なので、「ぶーけ」を読んでなくっていろいろとっても残念です。

東村さんのペンのラインを実は初めて本の形でまじまじと見たのですが、ペンラインの入りと抜きが柔らかくてびっくりしました。海月姫のときにざーっと見て、かってに荒い線だと思い込んでいました。漫勉では恐ろしい速さでペン入れされていて、その動きとかペン先が紙を擦る音を聞いて私がかつて夢中で漫画を描いていたころを思い出しました。すごい人数のアシスタントさんと一緒に作業をされていましたが、あの作業方式って、日高先生のところで絵画教室の生徒さんを教えてる中で作られたものだったのかぁ。

お話の中で描かれている自己肥大とか「あの頃の自分」をぶっとばしたい気持ちとかいろいろ私の中にもよみがえってくるものがあって、読んでいると涙がでましたよ。