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死んで生き返りましたれぽ

死んで生き返りましたれぽ

 

 イラストコミュニケーションサービスpixivで拝見した漫画が単行本化されたので予約して購入しました。

不摂生が原因で体を壊し、心肺停止の状態に陥り、脳の障害で精神の退行がおこったり視覚に異常が出たりながらも最終的に病院をご自分の足で歩いて退院されるまでに回復された著者の闘病生活の漫画れぽ本です。

単純に不摂生と書きましたが、そうしてしまった原因とか過程については、身につまされます。(特殊例などではなく、個人で創作とかしている人には本当に多い話だと思います。特に同人誌を作っている人で体を壊す方は本当に多い)著者である村上さんの孤独感と自分がしがみついているものから手を放すことができなかった感じは私にもあることなので、つらかったです。ここまで書くのはきっととても大変な作業だったと思うのですが、とても客観的に書いてくださっています。

 

脳障害のために幼児退行の状態になった時に、だからこそ人の容赦のない非難が突き刺さるように感じられたり、村上さんの弟さんと妹さんたちはいっさい村上さんを責めなかったという部分については、先日の父の手術の際、手術終了後全身麻酔で意識がない状態の父に面会した時の私の行動の指針にさせていただきました。(私は手で父の額や手をなでました)

 

書下ろししてくださった脳浮腫についての文章については、とても興味深くよませていただきました。

村上さんがこの漫画を書いて下さったことに本当に感謝します。パソコンの画面でなくて手に取って読めることがうれしいです。(装丁が本当によくて、この本の紙の手触りがとても好きです)